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ディスペンサの用途例をご紹介!
どのように使われている?

ディスペンサの用途

「ディスペンサ」とは、正確に計量した液体を吐出し、ターゲットに塗布する装置を指します。
高精度に液体を吐出するために、ポンプやノズル、ミキサ、圧力タンクなどのさまざまな機器でディスペンサは構成されます。
これらにより、液体の正確な計量から、使用する液体が2液(主剤・硬化剤)の場合は混合、指定の量を正確に吐出、そしてターゲットに液体を塗布するまでの一連の作業を行う事が可能になります。
ディスペンサはそれらの一連の作業を行えるため、手作業では困難な精度の高い計量や塗布作業にかかる手間や時間を削減できるメリットがあります。 今回はディスペンサがどのように使われているのかという内容について、いくつかの用途例を挙げてご紹介します。

自動車関連の用途例

自動車関連

自動車の部品には、あらゆるところでディスペンサが使用されています。
こちらでは、自動車部品の一部であるドアミラーやオイルフィルタ、モジュールや基板にディスペンサを使用した塗布の一例をご紹介いたします。

ドアミラー

ドアミラーを開閉する際に使用するモーターに、潤滑油としてグリスを塗布する際に使用されることがあります。

オイルフィルタ

オイルをきれいにする役割を持つオイルフィルタには、パッキンの役割を持つOリングの「劣化」や「ずれ」を防止するために、溝の部分に粘度の高いグリスを塗布することがあります。

モジュールや基板への使用

クリームはんだの塗布やアンダーフィル、防湿剤の塗布などの用途があります。

このように、使用する箇所や同一箇所でも目的によって液体が変わるため、液体やターゲットにあったディスペンサで正確に計量し、塗布を行う必要があります。

電子部品関連の用途例

基板

電子部品関連の用途例を見ていきましょう。
こちらでは、カメラなどの小型化された部品の接着や樹脂ポッティング、スマートフォン基板の強度向上のためのアンダーフィルの塗布についてご紹介いたします。

小型化された部品の接着

近年ではデバイスが薄型のものへと進化を遂げつつあり、それに伴ってカメラなどの部品も小型化されています。
そのような細かな部品を接着させるため、微少量の接着剤を塗布します。

樹脂ポッティング

ポッティングによる樹脂注入封止作業には、スピードと正確さが必要になります。
その作業に適しているのが、精度の高い計量/混合/吐出/分注/滴下が可能なディスペンサです。

アンダーフィルの塗布

表面処理や機能付与の一例として、上記でご説明したポッティングのほか、スマートフォン基板など接続強度が弱いものに対し、部品全体の強度を上げるためにアンダーフィルを塗布する場合があります。
制御機器で吐出量、吐出箇所を設定しているディスペンサの場合はマスキングがなくとも、絞ったポイントのみに塗布することができます。

ディスプレイ製品関連の用途例

ディスプレイ製品

ディスプレイ製品の用途例を見ていきましょう。
こちらでは、スマートフォンやタブレットなどのディスプレイ製品の製造の際に、ディスペンサがどのように使われているのかを一部ご紹介いたします。

補強剤塗布

スマートフォンやタブレットなどは、より薄く、より軽量になるように日々進化を続けています。
その軽量化のために、薄くて柔らかいFPC(Flexible printed circuits フレキシブル基板)の使用が、例として挙げられます。
FPCは折ったり曲げたりして使用するため、基板の接合部分を補強する目的として、補強剤をディスペンサで塗布します。

スマートフォンやタブレットの部品組立

スマートフォンやタブレットは、ディスプレイ・タッチパネル・小型カメラ・バッテリー・センサ類などのさまざまな小型部品で構成されています。
そのため、それら小型部品を実装して一つの製品を完成させるには、手作業では行えない、仮に行えたとしても非常に時間がかかる作業となりますが、ディスペンサを使用することによって生産性を改善することが可能です。
例えば、小型部品を接着する場合、手作業で接着剤の計量から塗布を行うと手間も時間もかかりますが、ディスペンサであれば接着剤を正確に計量し、製品内の指定箇所に塗布をして接着するまでの作業を正確かつ素早く行えるため、小型部品の実装を高速に行うことができます。
ロボットによって組立作業が行われる場合は、その工程の一部にディスペンサを組み込むことで、安定した品質で大量生産を行うことが可能です。

おわりに

今回はディスペンサがどのように使われているのか、という内容について、いくつかの用途例と併せてご紹介しました。
ディスペンサは主に自動車関連・電子部品関連・ディスプレイ製品関連で多く用いられていますが、この他にもさまざまな分野で取り扱われています。
ディスペンサは、手作業では困難で精度が求められる計量や塗布作業、自動化された製造ラインで大量生産を行うために必要とされています。
液体塗布に手間・時間がかかって困っているという方は、一度ディスペンサの導入を検討されてみてはいかがでしょうか?