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ディスペンサの代表的な吐出方法をいくつかご紹介!

ディスペンサの吐出方法

定量の液体を吐出し、封止や接着などさまざまな用途に用いられるディスペンサ。
使用する液体の種類によって流れやすさ、つまり粘度が異なるため、どのディスペンサでも同じように液体を吐出することはできません。
そのため、液体の粘度や吐出量に合わせて吐出方法を検討する必要があります。
今回は、ディスペンサの代表的な吐出方法についてご説明いたします。

ディスペンサ導入時の選定ポイント

さまざまな吐出方法

ディスペンサにはさまざまな吐出方法があります。
ディスペンサを選定する際のポイントの一例としては、ターゲット(吐出の対象先)と液体の粘度が挙げられます。
ターゲットについては、自動車の車体とFPC基板では大きさ、精密性ともに大きく違うため、同一のディスペンサでは対応することができません。
吐出する液体については、粘度の低いシリコーンゲルや粘度の高いグリスなどを同一のディスペンサで扱うことができない場合があります。
粘度については原材料が含まれるパッケージに記載されていることがありますが、もし記載されていなかった場合はメーカーへの問い合わせや粘度計測器で測定をする必要があります。
なお、液体の粘度は温度と反比例の関係性があり、液体の温度が高ければ粘度が下がり、温度が低ければ粘度が上がります。
例えば水の場合、0℃の時は1.792mPa・sですが、100℃の時は0.282mPa・sと高温の時は低温の時よりも粘度が低くサラサラになります。
ディスペンサ選定前にターゲット(吐出の対象先)と液体の性質を理解しておくことで、正しいディスペンサを導入、使用することができます。

ディスペンサの吐出方法

代表的な吐出方法

ディスペンサでターゲットに液体を吐出するためには、液体を貯蔵するためのタンクや、液体を計量するためのポンプ、吐出量・吐出のタイミングなどを制御するコントローラ、その他バルブやノズルなどと組み合わせてディスペンサシステムを構成します。
ディスペンサシステムは、吐出量や使用する液体の性質により、最適な吐出方式を選定する必要があります。
こちらではディスペンサの各吐出方式についてご説明いたします。

エアシリンジ方式

空気圧により液体を押し出し、ターゲットに吐出する方式です。
エアシリンジ方式のディスペンサは主に吐出対象の液体を入れるシリンジやレギュレータ、開放弁、制御機器、ノズルなどによって構成されます。

液体の吐出量制御は、主にシリンジ内の液体を空気圧で押し出す時間で調整し、設定した値に吐出量が達する際に、制御機器によって弁を閉じることで液体の吐出を止める仕組みになっています。
使用する液体量に応じてシリンジの容量を決定し、ターゲットへの吐出量に応じてノズルを選定します。

チュービング方式

ポンプ内にあるローターが回転しながら、ローターの周囲に取り付けられているチューブに圧力をかけ、その圧力により液体の吸い込みと押し出しを繰り返すことで吐出する方式です。
ローターがチューブを押しながら回転を行い、押された箇所が復元する際に発生する圧力で液体を吸い込みます。
吸い込まれた液体はローターが回転することで吐出部まで送られるため、回転の動作を繰り返すことで吐出します。

プランジャ方式

プランジャによって液体を押し出して吐出する方式です。
ディスペンサのIN切換弁が開くことでタンクから計量室へ液体が流入され、吐出信号と同時にIN切換弁が閉じる事で、タンクからの液体の流入を止めます。
続いて、OUT切換弁が開き、プランジャが計量室内の液体を押し出すことで吐出部へ液体が送られ、吐出されます。
そして、OUT切換弁が閉じ、それと同時にIN切換弁が開いて再びタンクから計量室へ液体が流入されるという流れを繰り返し行います。

ポジロード方式

液流路内に設けた計量室内でピストンが押し出した体積分の液量を吐出する方式です。
ピストンの径とストロークの体積により、吐出に必要な液量を確保するため、液粘度変化による吐出量のバラツキが少ない計量精度の高さが特徴です。
そのため、低粘度から高粘度の液体まで幅広く対応が可能です。

1液型・2液型のディスペンサについて

ディスペンサは主に、吐出する液体が1液か2液かによって、1液型もしくは2液型のディスペンサシステムを構成する必要があります。

1液型ディスペンサ

1つの液体を正確に計量し、定量を吐出するディスペンサです。
1液の場合、単体で使用できる液体や、すでに硬化剤が混ざっている液体など、混合する必要なく使用可能であり、吐出することで接着や封止、充填などの作業を行います。

2液型ディスペンサ

主剤と硬化剤それぞれの液体の混合比率を正確に計量し、その混合液を吐出するディスペンサです。
主剤はコーティングや接着などの新たな性質を与える成分が含まれている液体で、硬化剤は主剤を硬化させる役割を持っている液体です。
また、主剤と硬化剤の混合後は可使時間(ポットライフ)が限られているため、可使時間内に吐出する必要があります。

他に、3液の液体を計量・混合・吐出する3液型のディスペンサもあります。 いずれの場合も、使用用途を検討したうえで導入しましょう。

おわりに

今回はディスペンサの吐出方法についてご紹介しました。
吐出方法にはエアシリンジ方式、チュービング方式、プランジャ方式、ポジロード方式などがあり、使用する液体や使用目的によってディスペンサを構成する必要があります。 また、ディスペンサは単体の液体を吐出する1液型ディスペンサと、主剤と硬化剤の2液を正確な比率で混合した液体を吐出する2液型ディスペンサがあります。
ディスペンサは、吐出する液体やターゲット(吐出の対象先)ごとに最適なものが製造されているため、適切なディスペンサを選ぶようにしましょう。